煽り運転で「私人逮捕!」はアリなのか? そもそも煽られないウラ技はあるのか?
掲載 carview! 87
掲載 carview! 87
現在、いわゆる「あおり運転」が大きな問題となっています。
近年ではドライブレコーダーやカメラ付きのスマートフォンが普及したこともあり、SNSなどでは、危険なあおり運転をおこなうクルマを撮影した動画を多く見ることができます。
<写真:アフロ>
ただ、一部の極端な事例を別とすれば、実はあおり運転を行なう人のほとんどは、いわゆる「普通の人」であると言われます。
たとえば、「自分はクルマの運転に慣れている」という自覚のあるドライバーは、「運転に慣れていないドライバーを指導しなければならない」という義憤に駆られることがあると言います。
その結果、流れに乗れていないクルマに対して車間距離を詰めたり、ハイビームによるパッシングなどを繰り返してしまうこともめずらしくないようです。
もちろん、それはあくまで個人的な正義感でしかないため、絶対に認められるべきものではありません。
しかし、このことは、一見すると「普通の人」であってもあおり運転の加害者になる可能性があることを意味しています。
>>アクセスランキング上位の常連!『トヨタ アクア』のカタログはこちら
>>トヨタ アクアの中古車情報はこちら
自身があおり運転の加害者とならないように、常に冷静な運転を心がけなければならないことは言うまでもありません。
その一方で、もし自身があおり運転の被害者となった時、どのように対応するのが正解なのでしょうか?
日本自動車連盟(JAF)では、あおり運転に遭遇した際には、「駐車場などの安全と思われる人目の多い場所へ避難すること」と「ドアをロックし、ためらわずに携帯電話などから110番へ通報すること」を推奨しています。
そのほか、高速道路では後続車からの追突を避けるため、車線上や路側帯に停車するのではなくサービスエリアやパーキングエリアへ避難するようにうながしています。
また、停車した際、相手がクルマを降りて詰め寄ってきたとしても不用意に車外に出ることはせずに、警察官が到着するまでは車内に待機し、身の安全を確保することが推奨されています。
そのうえで、ドライブレコーダーなどで動画撮影をしておくと、その後の捜査に役立つ可能性があるとしています。
>>アクセスランキング上位の常連!『トヨタ ハイエースバン』のカタログはこちら
>>トヨタ ハイエースバンの中古車情報はこちら
逆に言えば、あおり運転の被害を受けた場合、急加速や急ブレーキ、急ハンドルによって回避しようとしたり、あるいは逆にあおり運転をすることで対応するようなことがあってはなりません。
最近、一部SNSなどでは「私人逮捕」というキーワードがよく見られます。
私人逮捕とは、警察官ではない人(民間人)が法を犯した人を逮捕することを意味しており、刑法によって規定された行為です。
<写真:アフロ>
そのおもな要件は「現行犯もしくは準現行犯であること」に加え、科料や罰金が30万円以下の比較的軽度の犯罪の場合には「犯人の住所と氏名が明らかでなく、犯人が逃走するおそれがあること」とされています。
状況にもよりますが、あおり運転の加害者は「妨害運転」の現行犯に該当するため、私人逮捕の要件を満たすものと考えられます。
ただ、これはあくまで法律上の話であり、実際にあおり運転の加害者を私人逮捕しようとすると、より大きなトラブルに発展する可能性も高く、絶対にすべきではありません。
十分な法律上の知識がないままに私人逮捕をおこなってしまうと、逆に逮捕監禁罪や暴行罪に問われるおそれがあります。
また、相手が道路交通法に違反していたとしても、一般車両である自身のクルマには緊急走行は認められていないため、道路交通法を無視して追跡することはできません。あおり運転において私人逮捕は事実上不可能であると考えるべきです。
>>アクセスランキング上位の常連!『ダイハツ タント』のカタログはこちら
>>ダイハツ タントの中古車情報はこちら
あおり運転はほんの些細なことで発生すると言われています。
たとえば、「『サンキューハザード』がなかった」というのもそのひとつです。
サンキューハザードは、道を譲ってもらった際などにハザードランプを数回点滅させることで後続車に感謝の意を示すことを指します。
都市部などでは日常的に見られる行為であり、守るべきマナーと考えているドライバーも多いようです。
ただ、実際にはサンキューハザードはハザードランプの正しい使い方ではなく、積極的に推奨されるべき行為ではありません。
実際には検挙されることはないと思われますが、サンキューハザードには厳密には道路交通法違反の可能性もあることから、サンキューハザードに否定的なドライバーも少なくありません。
一方、サンキューハザードをしないことがあおり運転の引き金になってしまう可能性もあるため、そのジレンマに悩むドライバーも多いようです。
合法的なLEDライトによって「ありがとう」の文字を表示させる「ありがとうランプ」のような商品も存在してはいますが、結局のところ、相手を不快にさせることのないよう余裕を持った運転をするというのが、最も簡単かつ友好な対策と言えそうです。
>>アクセスランキング上位の常連!『日産 セレナ』のカタログはこちら
>>日産 セレナの中古車情報はこちら
<終わり>
<写真:アフロ>
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
【検証】練馬区2歳女児死亡事故はなぜ起きた? ミニバンの窓スイッチ誤操作から子どもの命を守る、チャイルドシートの使用法
スバル、“集大成”のBRZ CNF Conceptで富士24時間に参戦。各種最適化や新アイテム投入
新生『ディスカバリー』にも2025年モデル導入。装備見直しと350PSに向上のディーゼルMHEVへ統一
ポルシェ911のレストアで“レストモッド” ブームを牽引する「シンガー」がコーンズと提携|Singer
新型「“R36”GT-R」まもなく登場か!? 4.1リッターV6搭載で1000馬力発揮!? 旧型デザイン採用の「和製スーパーカー」生産状況を公開
TANABEのカスタムスプリング2製品にレクサス『IS500』用など3車種のラインナップが追加
新しいジープ アベンジャー4xeが出た!──GQ新着カー
新型メルセデスAMGピュアスピードが鮮烈デビュー!──GQ新着カー
JMIAが2025年を目指し『NEXT-FORMULA-PROJECT』をスタート。コンセプトカー開発に着手
宮田莉朋、イモラで試した新しいアプローチ。間一髪の接触回避で飛び出した自己考察/FIA F2第4戦レビュー
純正を超える走りと快適性を追求! HKSの車高調「HIPERMAX S」に40系ヴェルファイア2WD専用が登場
【auto sport web/auto sport キャリア採用】一緒に仕事をしたい方、募集します
【予算もサイズも性能も好敵手】アルファロメオ「ジュニア」とレクサス「LBX」買うならどっちだ
【購入前にマストで訪れたい】LBXの世界観を体感できるポップアップ展示が世田谷にオープン
シビックがイメチェン&出力アップ! スポーティな25年モデルが米で公開。日本にも近々上陸か
【若手も中堅も不足中】“クルマ離れ”はある意味ラッキー! 自動車メディアを目指す人必見の業界事情とは?
218万円の激安カローラクロス「G“X”」はアリかナシか? 装備をチェックしてみた!
【悲報?】販売好調の人気SUV「ヴェゼル」が商品改良で“大穴グレード”を落とした大人の事情
「シエンタ」が商品改良。変更点は少ないが、ハイブリッド7月、ガソリン8月と納期が大きく改善
イタリア語で「12気筒」を意味する新型フェラーリは「デイトナ」似。SDGs時代もV12は不滅?
【円安効果はごく一部!】国産自動車メーカー好調の理由は日本お得意の“着実な積み重ね”にあった